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Live surgical demonstrationに参加(夕方はShenzhenへ) [ワークショップ]

7:00 今日はライブサージャリー見学の予定になっている。大まかな時間と場所しか聞いていなかった(だいたい8時過ぎに行っておけば問題ないだろうと思って時間設定した)。関係者に「どうやって行けば良いのか?」と聞くと、たいてい迎えを手配してくれようとするので、そこは敢えて聞かないことにしているのだ。自分で移動することも嫌いではないし。
8:00 今日はホテルのボーイに頼まずに自分でタクシーを拾ったのだが、これが失敗だった。英語があまり分からないおじさんだったのである。Prince of Wales Hospitalと言っても通じず、「香港中文大學病院」と漢字で書いたところ、ようやく「分かった分かった」みたいになって向かい出した。途中まで心配で仕方なかった。道中ハラハラしながらだったが、途中で看板が見えてきてほっと胸を撫で下ろす。Li ka Shing Hospital(この病院の専門棟の呼び方)と言った方が理解できたようだった。。。次からはそう告げることにしよう。
8:30 開始は9時からということだった。まだ時間があるので、病院食堂に行ってみた。しかし、ちょうど食事時なのだろう、人だかりとなっていた。並ぶのも大変そうなので、豆乳だけ買って済ませることにした。
9:00 Dr.AlexやDr.Chanなどが準備をしている。純粋な参加者はおそらくfellowの私とパキスタンからのDr. Mohamedと4-5人のみでその他はメーカー関係者やこの病院の従業員などしかいなかった(少し寂しい感じ)。金曜日にcadaver work shopを行った場所なのだが、参加者が少なく空調が効いていたため肌寒かった。この施設は、1999年に設立されており、過去に実に多くのワークショップが開かれている。壁には協賛企業などが掲げられている訳であるが、これらの企業の協力なしには設立・運営など、資金的に厳しいものがあるのだろう。日本ではこのハードルをクリアするのは制約が強く難しいかも知れない。
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9:30 1例目のM川先生によるPIP関節OAに対する人工関節置換術が開始された。指神経ブロックで行う手術なので、患者は当然awakeである。途中の質問はなし、写真撮影禁止ということだった。このあたりは規制がしっかりされているようだ。通常は30分程度で終わってしまう手術と言われていたが、小一時間はかかってしまった。この手術は、適応さえしっかりしておけば、実に有用な手術であると思われる。特に、掌側アプローチについてはとても勉強になった。背側アプローチの方が簡単に思えるが、癒着の問題が強いので、慣れればこちらの方が成績は良いとのこと。覚えておいて損はないだろう。
11:00 手術場からM川先生、PC Ho(手術室でorganizerとなっていた)たち一行が戻ってきた。質疑応答などを済ませると、先生はShenzhenに買い物に行くのだといって颯爽と帰られた。休憩になったので、Dr.Mohamedと記念撮影したり、院内の同じフロアをうろついた。骨粗鬆症の専門診のようなところもあった。
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11:30 2例目はDr. Adamsによる手関節の人工関節置換術であった。RAの患者で滑膜炎の程度も強く、RC jointは殆どgapがない状態であった。Natural desisの運命にあるような気がしたが、更に上を目指す治療なのだろうか?患者が人工関節を選択されたとのこと。香港では、この機種(universal 2)を使用するのは初めてということである。手技はとても手慣れているが、遠位側(手根骨側)のsettingが難しいと感じた。とても、自分一人でやってみようという気にはなれなかった。術後の出来上がりは綺麗だった。。。是非、この患者の10年後の経過を知りたい。
13:30 手術終了後、Dr.Adams、PC Ho、Alexたちとともに、郊外のレストランにランチを食べに行くことになった。Prince of Wales Hospitalに半年の研修で来ているフィリピンからのDr.PuaとパキスタンのMohamedも加わった。国際色豊かな構成となった。中華は飽きただろうからということで、タイ料理のお店に連れて行ってくれた。
14:30 西貢という、病院(沙田)から車で15分程度の場所にやってきた。海が近くなり、少しのどかな感じである。天気は曇りでイマイチだったのだが、オープンテラスのテーブルには、次から次へと食事が運ばれてきた。隣に座ったMohamedはムスリムなので、食事が来るたびに肉は入っていないか?と確認していた。彼は、名刺を欲しがるし、写真を一緒に撮りたがるタイプのようだ。独特の訛りと早口のせいで、とても聞き取りづらいこともあり、会話の3割くらいは聞き流していた。
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16:00 Dr.AdamsとMohamedと一緒に乗り合わせてホテルまで送ってもらった。車内では、パキスタン人の凄いところを強調して喋っていた。アメリカには、パキスタンからかなり人材を派遣していること、教育レベルは高いことなどを饒舌に述べている。Adamsも「You’re right」とか、「I agree」と言って、やや聞き流し気味だったか?でも二人とも議論好きではある。ドライバーの若手Dr.と私は2人のやり取りの中で、同意を求められた時だけ参加する感じだった。
16:30 ホテルでシャワーを浴びて少しくつろいでから、急に思い立ってShenzhenに行くことにした。MTRで40分程度ということだし、今日しか行く機会はない。油麻地駅からMTRに乗って、目的地の羅湖に向かう(38 HKD)。途中、九龍塘という駅で乗り換えて、北を目指す。途中に、今日ライブサージャリーを行ったPrince of Wales Hospitalのある沙田駅を通過した。ここから乗ればもっと近かった(油麻地から北に6つ目の駅)!更に7つ目が目的地である。電車内は比較的大きい荷物を持った人たちが多い。香港に買い物に来た中国の人たちだろうか?中国人は顔貌に何となく特徴があると思われる。香港の人とは微妙に違う気がする。韓国、台湾、中国、香港の人を見極められるようになれば大したものかも知れない。
17:40 Shenzhenに到着した。香港は中国に返還されたのに、出国・入国手続きをしなければならないのだ。これがなかなか面白い。手前の羅湖(香港側)駅で降りて、構内を1-2分歩いて行くと(川を越えている)、出国手続き場があるのだ。勿論パスポートが必要。外国人と香港・本土の人たちは別にされて手続きする。結構すんなりと通してくれた。週末は、Shenzhenに香港から買い物に来る人たちでごった返しているらしい。
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18:30 駅中心に街中をぶらつく。かなり都会である。経済特区に指定されてから急速に発展してきたようだ。物価がかなり安いということなので、デパートを物色することにした。全体的に照明が暗いのだが、雰囲気はアジア特有の大きなデパートという感じである。洗練さはない。同じような店が所狭しと軒を連ねているのが特徴である。品揃えも似ているこれらの店を客はどうやって決めて入るのだろうか?店の前には必ず呼び子のような女性が座っている(食事時だからか、たいがい何か食べているのだ。日本では考えられない光景)。彼女らがうまいこと店に引っ張って物を買わせるという訳である。私はと言うと、5階から1階まで順々に降りてきて、最後に1階で財布を2つほど購入した。香港ドルも使えるので便利である。確かに物価は安い。
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19:30 歩き疲れてきたので帰ることにした。行きと逆のことをして列車に向かった。途中、無国籍地帯(出国から入国までの間)には、免税店がある。紹興酒でも買おうかと思ったが、荷物になるので断念した。
20:30 油麻地に戻ってきた。やはり夜のNathan roadは、活気がある。ホテル近くのtemple streetにあるいつもの食堂でディナーを済ませた。今日は、Alexおススメのoisterのpan cakeを頼んでみた。生焼けでないことを確認して食してみた。これはオイシかった!
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21:00 明日からは、4日間で4か所の病院見学を行うことになっている。頑張っていきますか。

Cadaveric Hands-on workshop on Hand, Wrist & Elbow Arthroplasty [ワークショップ]

7:45 昨晩ホテルまで送ってくれたDr. Kennyが今朝も迎えに来てくれた。本日は、香港中文大學のPrice of Wales Hospitalにて、hand arthroplastyに関するcadaver workshopが開かれるので、我々も参加させてもらうことになっている(参加費は別途160HKDかかったが、日本ではなかなかできない経験なので安いものだ)。ホテルからは、彼のかっとばし運転のお陰で、ものの15分程で到着した。実は開始時間を間違えていたので、急いでいたのだ。
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病院はこれまた大きくて、1400床程度だそうだ。たくさんの建物が集まっており、やはり迷子になってしまいそうである。
8:05 会場である矯正外科及創傷學進修培訓中心という会場にやってきた。中は参加者の熱気に包まれていた。幸い、開始が少し遅れておりまだ始まっていなかった。
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Registrationを済ませ、ネームバッジなどを受け取ると、今回の研修をメールでいろいろと面倒みてくれた、Dr.HK Wongがわざわざ挨拶に来てくれた。香港のDr.はだいたい物腰が柔らかい印象である。背は低めだが体格が良いので何か運動をしているのだろう。エネルギッシュっぽい方だ。また、日本からのinvited speakerであるM川先生もおられたので、挨拶させてもらった。隣にN島メディカルの担当者もいた。今回は指の人工関節の話をされるので、そのMarketingも兼ねてのことだろう。また、何とE-DA hospitalのDr.Wuも参加していた(1年ぶりの再会だ)。彼は、昨年このPrince of Wales Hospitalに3カ月ほど手関節鏡の研修に来ていたのだそうだ。突然の懐かしい再会に驚いた。
8:30 会場は緩い階段状で12のテーブルに2人ずつ。24人が参加者ということになるだろうか?その他、関係者を入れると40人以上が会場におり盛況だった。若干ホルマリン臭がするがそれ程気にならない。私が学生の頃は目にシミるくらい強烈だった思い出がある。かなり改善されているようだ。
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demo用はfresh cadaverなのだが、我々に与えられているのは、上腕遠位からのdry cadaver 2体である。他に何かを行った痕跡があるので、使い回しなのかも知れない。Dr.Kennyが今回のワークショップは資金繰りが大変なようだとか言っていたので、妙に納得してしまう。しかし、設備は新しく、ビデオ・プロジェクターをはじめAV機器は充実していた。将来的には、うちの大学にもこのようなトレーニングセンターが出来たら、人が集まるかも知れないなどと妄想にふけったりしていた。
正直、Hand surgery分野(肘を除く)での人工関節は、RA指にSwanson typeを使用したことがあるくらいであまり馴染みがない。今回は、今後やる・やらないは抜きにして、あまり経験することのない手術・手技を見ておこうという気持ちで参加することにした。昨日ディナーをともにした、Dr.Adamsが得意のDRUJ不安定症に対するPLを用いたTFCC再建について講義・demoをしてくれた。正直言って、この手技が本当に必要な症例はごく限られていると思っている。しかし、もしもの時には使用できるかもしれない手術ではある。そんなに難しくはないだろうが、foveaの部分に適切に骨孔を開けないとDRUJの回転中心がおかしくなるので注意が必要だ。
9:10 tea breakで朝食を済ませた(シュウマイやらパンやらがふるまわれた)。
9:20 その他、部分尺骨頭置換やAMANDYSというラグビーボールのようなインプラントを手関節にinterpositionさせる手術、total wrist replacementなどが続いた。AMANDYSを実際にcadaverでやってみる。何とも破壊的な手術で気が進まない。形状は良さそうだが、不安定性や失敗した後のサルベージは?などと考えると容易に手を出そうとは思えない。同じテーブルには、香港大學(世界的には東京大学よりもランキングが高いことになっている)のDr.Margaletという女医さんが一緒になった。相槌の「Uhhu」というのが少し特徴的な女性である。まだ30そこそこではないだろうか?ワークショップでは、私に執刀させてくれ、アシストを率先してしてくれた。Visitorに気を使ってくれていたのだろうか?
12:00 全体的に時間は押していた。講師陣もdemoで苦労しているようだ(やはり実際の症例とは勝手が違うのだろう)。橈骨頭置換やrHead、uni-elbow(上腕骨小頭と橈骨頭のみの置換)の説明があった。これらの症例は、外傷整形外科医としては、まずはORIFをtryして、不幸にしてOAになったり、その他の原因で障害が起こったものではない限り、使用したくはない代物だろうと感じる。ただ珍しいのでちゃんと聞いてはいた。
13:40 他の建物の食堂に一同向かって、昼食をとった。中華料理で、回転テーブルのバイキング形式だった。
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最後に日本のぜんざい(red beans sweet soup with tapiokaとか言っていた)みたいなのが出てきた。味は甘過ぎの感じ。同じテーブルには、Dr.Wu、Dr.Kenny、Dr.Alexが一緒になってくれた。また食べ過ぎた。。。
14:40 散歩の後トイレに行っていたら、既に始まってしまっていた。日本のM川先生などによる指の人工関節の講義、続けて、背側アプローチと掌側アプローチでのPIP関節人工関節置換術のデモをしてくれた。二人とも硬い骨に苦心して、時間オーバーとなり大変そうだった。我々も、実際にやってみた。掌側アプローチが面白そうだったのでtryする。A2pullyとC1pulleyの間を両サイドでcutしてFDS・FDPの下面のvolar plateを剥離して両側側副靱帯を少し剥離して、PIP関節を露出させる。Dry cadaverなので硬くてかなりやりにくい。まずはmanual manuplationが必要だった。そうこうしながら、Dr. Margaletとともにインプラント挿入まで。このインプラントの良いところは、髄内にネジ込みながら挿入(深度も調整できる)する点だろう。一度覚えると安定感もあるし使い易いかも知れないと思った。
16:30 だいぶ疲れてきた。Tea breakだったが、時間が押しており5分程度で終了となる。
17:00 途中意識を少し失いながらも講義・デモをcheckする。最後のセッションは母指CM関節の置換であるが、さすがにこれをすることはないな~と思いながら(固定、suspension arthroplasty両方を経験してきたので)、実際にやってみた。最後の方はあまり真剣にやらずに他に興味のあった解剖をいじって遊んでいた(後骨間皮弁、TFCC周囲など・・・)。
18:30 ようやく終了となる。最後にM川先生と記念撮影した。先生は来週シンガポールでまた同様な仕事があるのだそうだ。お忙しい方である。
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19:30 今晩はwelcome dinnerがあるということで、鯉魚門というシーフードで有名な場所に車に分乗して向かった。レストランのある一角は、沖縄の国際市場のように鮮魚店で購入したシーフードをレストランで調理するというスタイルのようだ。生きのいい魚・エビ・シャコ・ウニ・貝たちが水槽で飛んだり跳ねたり。。。実に爽快な景色である。
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20:00 レストランでは、シーフードが次から次へと運ばれてきた。フィリピンからAPFSSHのfellowとして来たというDr.Nathanielと隣になったのだが、2人して、もう食べられない・・と言いながらも、来るとまた食べてしまうのだった。彼はまだ31歳だということなのだが、アメリカ・オーストラリアに計1年程留学経験もあり、結構見聞を広めている感じの青年である。なかなかwitに富んだ面白い奴だった。日本の秋葉原に行ってみたいとか言っていたので、是非AKB劇場に行ったらいいと言っておいた(行ったことないけど)。緑のシャツが彼。
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21:30 満腹の一行は、途中のフルーツ店などを物色しながら(さすがに買う気にはなれなかった)、駐車場に向かった。中には運転だからとノンアルコールで通していた者もいた(日本では当然!)。
22:10 temple streetで降ろしてもらい、散歩がてら、ぶらぶらしながらホテルに戻った。この調子だと確実に太るので、朝の散歩とエクササイズをしようと心に決めたのだった。
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