病院研修はTuen Mun Hospitalへ。午後はフリー。 [病院研修]

6:30 時差が1時間あるためか比較的目覚めは良い。昨晩は夜食したので朝食は飲物のみとした。本日は、今回の学会のpresidentである、Dr. Alex Choiの勤めている、Tuen Mun Hospitalに病院見学に行くことになっている。
7:45 病院ロビーまで、Dr. Alex Choiがわざわざ迎えに来てくれた。とても長身(190cm以上)の物腰の柔らかな先生である。Dr. Alexも10年以上前に、exchange travelling fellowで日本に来たことがあるのだそうだ。
8:15 慶應義塾大、北海道大、弘前大などに約2週間滞在したのだそうだ。従って、同じ境遇である私にとても親切に接してくれる。イイ先生で良かった。そうこうしているうちに、New territory westというareaに位置する、約1600床のTuen Mun Hospitalに到着した。
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見るからに大きい(見た目はやや古い感じで、たくさんの建物が寄せ集まっている感じ)。駐車場にAlexの車(トヨタのプリウスだった:私と同じだと言うと燃費が良いことなどで意気投合した)を停めて、院内に入って行った。駐車場からすぐに院内に入っていけるところが面白い。目的の手術室はすぐそこだった。ロッカールームは日本のそれとは大差ないが、Dr.ごとに専用の長靴が置いてあるのには少し驚いた。勿論、ここは土足禁である。術衣・キャップ(個人用のオリジナルを使用する者もいる)、シューズに着替えて、手術室内に入った。部屋は意外と少なくて4室しかない。理由は?と聞くと、他の場所にも違う科が使用するのがあるのだそうだ。計20室程度はあるらしい。また、ドイツなどでもあった麻酔前室がここにもある。スムースな入れ替えには必須であろう。
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8:30 本日は残念ながら、手外科の手術はないそうで、肩の関節鏡の手術を見学することになった。Alexは小児の股関節脱臼の整復失敗例の再整復・ギプス固定のsuper visorにもなっているようで、途中でいなくなったりした。
9:00 settingには、手術室技工士:technician(台湾にもいた)が行っている。彼らは、患者の搬入・搬出までやってくれるそうだ。特別なライセンスは持っておらず、病院が雇っているとのこと。しかしながら、ずっと同じことばかりしていれば、いずれはプロになれるものだ。ただ、ここのtechnicianは閉創などまではしないそうだ。タイムアウトは日本と変わりなし。肩の牽引も同じような牽引システムを使っていた。しかし、錘の入れ物がバック型になっていて、その中に砂のうなどを入れていたのは面白かった。ぶらぶらと、手術室内を散策したり、写真におさめたり(勿論、許可は取っています)、麻酔科の女医さんと世間話をしたりして過ごした。
10:30 手術は指導医が下の先生にやらせていたので、あまり面白くなかった。しかも腱板ははっきりした断裂がなくて、関節内と腱板周囲のdebridementとsubacromial plastyのみで終了となってしまった。。。
11:00 終了後は、Dr.Alexに紹介されたDr. ?(また忘れてしまった。香港の名前はみな似ているし難しいのだ)と一緒に病棟や整形外科外来やリハビリテーション施設を見学した。病棟は驚いたことに、extra bedが廊下にズラリと並べてあるのだ!!
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男性ばかりだったが、彼らにはプライバシーなどあったものではない。驚いているのもつかの間、病棟の一角で、興味深い症例を幾つか見せてくれた(月状骨周囲脱臼症例は、舟状骨腰部での骨折と月状舟状骨間離解、三角骨骨折を合併していた。珍しいという人もいるが、Alexはこのようなtypeは時々見かけると言っていた。他は、多発外傷で不全型の腕神経叢麻痺、同側の鎖骨骨幹部骨折、対側の上腕骨骨幹部骨折の症例だった。受傷からもう5日経過しているのだが、まだ骨折の手術をしていなかった。ETC、DCOはまだ浸透していないようだ。外来は25もの部屋があり、17-8人の医師が外来を行っているのだとか。外来でAlex(一番右)たちとパチリ。まだ私の笑顔が硬い・・・。
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途中、一番偉い先生が挨拶しにきてくれた。忙しかったのだろうがちょっと偉そうだった!?リハビリテーション室にも行ってみた。面白いのは、ハンドセラピストというpositionが定まっていないようで、PTでもOTでも手のリハビリテーションを行っている。まだこの辺りが問題なのだとAlexは残念そうに話してくれた。
11:50 午後は観光に連れて行ってくれるとのことで、病院を後にした。Tuen Mun市内にある大きなデパートのような場所に連れて行ってくれ、中華スタイルのランチ(辛いタンタン麺と小龍包など)を頂いた。味は濃厚で美味しかったので、スープを全部飲んでしまうのだった。
13:40 場所は変わって「中環」に来た。特に何も言ってはいなかったのだが、ショッピングはどうだ?とのことで、香港随一のスポットであるこのareaにやってきた。ブランド店を中心に、広~いスペースにたくさんのshopがある。Apple storeにも寄ってみたが、作りが実にシンプル。無駄なものがデスクの上に一切ない。そして店員の数がやたらと多い。これが成功の秘訣なのだろうかと感じた。また、スーパーマーケットが面白いだろうということで、向かってみる。確かに日本のそれとはかなり異なるスタイル(ドイツに近いかな?)である。何となく購買意欲をかきたてるような陳列法には感心する。値段はそれ程安くない。むしろ日本より高い物も多い。いくつか香港っぽい物(調味料など)を買い込んだ。途中、あの「HARIBO」を見つけた。ドイツのお土産で買って帰ったら(正確には貰いものだったのだが)、ある先生から、今までもらったお土産の中で一番不味かったとの弁を頂いた悪名高い「あれ」である。さすがに今回は見向きもせず通り過ぎた。
15:00 ちょっと疲れたので、TWGというシンガポールが本店のtea shopで休憩した。この店のお茶の品数はハンパない。世界各国のお茶(紅茶・烏龍茶・緑茶など、要はコーヒー以外)が全てあるくらいの在庫なのだ。日本では東京にしかないそうだ。また来てみたい店だった。
15:30 この後に、アメリカからの来賓である、Dr. Brian Adams(DRUJ不安定症のAdams法などで有名)達と、ビクトリアピークに行くのだそうだが、以前行ったことがあったのとちょっと休みたかったので、お暇してホテルに戻ることにさせてもらった。
16:30 MTRを使って、最寄りの油麻地までやってきた(中環から11HKD)。駅からホテルまで少し迷ったが、何となく昨日ぶらついたので戻って来れた。
18:10 シャワーを浴びたり、簡単にメールチェックなどしてゆっくり過ごした後、本日の晩餐に向かうことにした。ICCというのっぽビル(110階建てくらい300mくらいの高さ?)で待ち合わせとなっているので、ホテルからタクシーで向かった。10分くらいで到着した。
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18:30 目的のICCビル102階のスカイレストランでは、Dr. Alexの奥さんが一人で待っていた。Alex達一行は、渋滞にはまっていて少し遅れるとのことだった。名刺交換などをして2人で雑談していた。奥さんは日本語を勉強していたらしく、少し話せる。心理カウンセラーの仕事をしているとのことだ。なかなか利発そうな方であった。お土産にと、特製のネクタイや色紙、オレンジなどを持たせてくれた。。。
18:50 AlexやDr. Adams、Dr. Evansが意気揚々戻ってきた。ビクトリアピーク良かった!と言って結構はしゃいでいた。挨拶もそこそこにテーブルについて食事が始まった。あと2人途中から来るのだそうだ。メニューは奥さんが見つくろってorderしてくれた。
20:00 ワイン飲みながらジャスミンティーのような薄めのお茶をチェイサーにするという一風変わったスタイルで飲んでいった。途中参加は、第3の西洋人(どうもインプラント会社のお偉方)と、来月、日手会にexchange travelling fellowでやってくる、香港大学のDr. Kenny Kwan(オックスフォードを卒業しているとのこと!)であった。彼は私よりも若そうだし話しやすかった(会話力には大差あったが・・・)。
20:30 たくさんの話題が出てきたが、途中、アメリカの大統領選挙の話のくだりには殆ど加われなかった。Dr. Kennyはかなりくいついて、いろいろとnative様にやりとりしているので、何だか疎外感があった。Nativeはnative様に話してくれる人間と、そうでない人間を無意識に差別しているような気がする。non nativeは得意なんだが・・・。チクショー!ただ産まれた場所がラッキーなだけだろ?負けてたまるか~!
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21:10 Dr.Kennyにホテルまで彼のBMW(おいおい、飲酒運転じゃんか?台湾もそうだったけど、ちょっと昔の日本みたいである。少し飲んだくらいでは、飲んでないとして運転してしまうようなのだ)で送ってくれた。明日のcadaver workshopも迎えに来てくれると言ってお別れした。彼はエリートコースっぽい雰囲気を醸し出している。10年後の彼が楽しみだ。
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