Cadaveric Hands-on workshop on Hand, Wrist & Elbow Arthroplasty [ワークショップ]

7:45 昨晩ホテルまで送ってくれたDr. Kennyが今朝も迎えに来てくれた。本日は、香港中文大學のPrice of Wales Hospitalにて、hand arthroplastyに関するcadaver workshopが開かれるので、我々も参加させてもらうことになっている(参加費は別途160HKDかかったが、日本ではなかなかできない経験なので安いものだ)。ホテルからは、彼のかっとばし運転のお陰で、ものの15分程で到着した。実は開始時間を間違えていたので、急いでいたのだ。
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病院はこれまた大きくて、1400床程度だそうだ。たくさんの建物が集まっており、やはり迷子になってしまいそうである。
8:05 会場である矯正外科及創傷學進修培訓中心という会場にやってきた。中は参加者の熱気に包まれていた。幸い、開始が少し遅れておりまだ始まっていなかった。
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Registrationを済ませ、ネームバッジなどを受け取ると、今回の研修をメールでいろいろと面倒みてくれた、Dr.HK Wongがわざわざ挨拶に来てくれた。香港のDr.はだいたい物腰が柔らかい印象である。背は低めだが体格が良いので何か運動をしているのだろう。エネルギッシュっぽい方だ。また、日本からのinvited speakerであるM川先生もおられたので、挨拶させてもらった。隣にN島メディカルの担当者もいた。今回は指の人工関節の話をされるので、そのMarketingも兼ねてのことだろう。また、何とE-DA hospitalのDr.Wuも参加していた(1年ぶりの再会だ)。彼は、昨年このPrince of Wales Hospitalに3カ月ほど手関節鏡の研修に来ていたのだそうだ。突然の懐かしい再会に驚いた。
8:30 会場は緩い階段状で12のテーブルに2人ずつ。24人が参加者ということになるだろうか?その他、関係者を入れると40人以上が会場におり盛況だった。若干ホルマリン臭がするがそれ程気にならない。私が学生の頃は目にシミるくらい強烈だった思い出がある。かなり改善されているようだ。
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demo用はfresh cadaverなのだが、我々に与えられているのは、上腕遠位からのdry cadaver 2体である。他に何かを行った痕跡があるので、使い回しなのかも知れない。Dr.Kennyが今回のワークショップは資金繰りが大変なようだとか言っていたので、妙に納得してしまう。しかし、設備は新しく、ビデオ・プロジェクターをはじめAV機器は充実していた。将来的には、うちの大学にもこのようなトレーニングセンターが出来たら、人が集まるかも知れないなどと妄想にふけったりしていた。
正直、Hand surgery分野(肘を除く)での人工関節は、RA指にSwanson typeを使用したことがあるくらいであまり馴染みがない。今回は、今後やる・やらないは抜きにして、あまり経験することのない手術・手技を見ておこうという気持ちで参加することにした。昨日ディナーをともにした、Dr.Adamsが得意のDRUJ不安定症に対するPLを用いたTFCC再建について講義・demoをしてくれた。正直言って、この手技が本当に必要な症例はごく限られていると思っている。しかし、もしもの時には使用できるかもしれない手術ではある。そんなに難しくはないだろうが、foveaの部分に適切に骨孔を開けないとDRUJの回転中心がおかしくなるので注意が必要だ。
9:10 tea breakで朝食を済ませた(シュウマイやらパンやらがふるまわれた)。
9:20 その他、部分尺骨頭置換やAMANDYSというラグビーボールのようなインプラントを手関節にinterpositionさせる手術、total wrist replacementなどが続いた。AMANDYSを実際にcadaverでやってみる。何とも破壊的な手術で気が進まない。形状は良さそうだが、不安定性や失敗した後のサルベージは?などと考えると容易に手を出そうとは思えない。同じテーブルには、香港大學(世界的には東京大学よりもランキングが高いことになっている)のDr.Margaletという女医さんが一緒になった。相槌の「Uhhu」というのが少し特徴的な女性である。まだ30そこそこではないだろうか?ワークショップでは、私に執刀させてくれ、アシストを率先してしてくれた。Visitorに気を使ってくれていたのだろうか?
12:00 全体的に時間は押していた。講師陣もdemoで苦労しているようだ(やはり実際の症例とは勝手が違うのだろう)。橈骨頭置換やrHead、uni-elbow(上腕骨小頭と橈骨頭のみの置換)の説明があった。これらの症例は、外傷整形外科医としては、まずはORIFをtryして、不幸にしてOAになったり、その他の原因で障害が起こったものではない限り、使用したくはない代物だろうと感じる。ただ珍しいのでちゃんと聞いてはいた。
13:40 他の建物の食堂に一同向かって、昼食をとった。中華料理で、回転テーブルのバイキング形式だった。
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最後に日本のぜんざい(red beans sweet soup with tapiokaとか言っていた)みたいなのが出てきた。味は甘過ぎの感じ。同じテーブルには、Dr.Wu、Dr.Kenny、Dr.Alexが一緒になってくれた。また食べ過ぎた。。。
14:40 散歩の後トイレに行っていたら、既に始まってしまっていた。日本のM川先生などによる指の人工関節の講義、続けて、背側アプローチと掌側アプローチでのPIP関節人工関節置換術のデモをしてくれた。二人とも硬い骨に苦心して、時間オーバーとなり大変そうだった。我々も、実際にやってみた。掌側アプローチが面白そうだったのでtryする。A2pullyとC1pulleyの間を両サイドでcutしてFDS・FDPの下面のvolar plateを剥離して両側側副靱帯を少し剥離して、PIP関節を露出させる。Dry cadaverなので硬くてかなりやりにくい。まずはmanual manuplationが必要だった。そうこうしながら、Dr. Margaletとともにインプラント挿入まで。このインプラントの良いところは、髄内にネジ込みながら挿入(深度も調整できる)する点だろう。一度覚えると安定感もあるし使い易いかも知れないと思った。
16:30 だいぶ疲れてきた。Tea breakだったが、時間が押しており5分程度で終了となる。
17:00 途中意識を少し失いながらも講義・デモをcheckする。最後のセッションは母指CM関節の置換であるが、さすがにこれをすることはないな~と思いながら(固定、suspension arthroplasty両方を経験してきたので)、実際にやってみた。最後の方はあまり真剣にやらずに他に興味のあった解剖をいじって遊んでいた(後骨間皮弁、TFCC周囲など・・・)。
18:30 ようやく終了となる。最後にM川先生と記念撮影した。先生は来週シンガポールでまた同様な仕事があるのだそうだ。お忙しい方である。
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19:30 今晩はwelcome dinnerがあるということで、鯉魚門というシーフードで有名な場所に車に分乗して向かった。レストランのある一角は、沖縄の国際市場のように鮮魚店で購入したシーフードをレストランで調理するというスタイルのようだ。生きのいい魚・エビ・シャコ・ウニ・貝たちが水槽で飛んだり跳ねたり。。。実に爽快な景色である。
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20:00 レストランでは、シーフードが次から次へと運ばれてきた。フィリピンからAPFSSHのfellowとして来たというDr.Nathanielと隣になったのだが、2人して、もう食べられない・・と言いながらも、来るとまた食べてしまうのだった。彼はまだ31歳だということなのだが、アメリカ・オーストラリアに計1年程留学経験もあり、結構見聞を広めている感じの青年である。なかなかwitに富んだ面白い奴だった。日本の秋葉原に行ってみたいとか言っていたので、是非AKB劇場に行ったらいいと言っておいた(行ったことないけど)。緑のシャツが彼。
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21:30 満腹の一行は、途中のフルーツ店などを物色しながら(さすがに買う気にはなれなかった)、駐車場に向かった。中には運転だからとノンアルコールで通していた者もいた(日本では当然!)。
22:10 temple streetで降ろしてもらい、散歩がてら、ぶらぶらしながらホテルに戻った。この調子だと確実に太るので、朝の散歩とエクササイズをしようと心に決めたのだった。
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