李嘉誠専科診療所(Prince of Wales Hospital special clinic) [病院研修]

9:00 昨日Prince of Wales Hospitalの最寄りの駅を覚えた。油麻地からMTRで2回乗り換えてその第一城駅に到着。朝から外来があるものだと思っていたので、李嘉誠専科診療所(specialist clinic)の方に出向いてしまう。しかしながら、手外科専門診は10:30頃から始まるのだそうだ。Dr.Tseと連絡を取った後、病棟回診に一緒に回らせてもらうことにした。
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9:30 Dr.Tse(他のドクターは特に付いていない)とPT・OT、時にはNs.も付いて患者の回診をする。病棟は9Fのフロア全てが骨科(整形外科)病棟で130床程度ある。9Aが女性、9Bが男性と完全に分かれており、9Cは男女患者数のバランスもあることと、Trauma teamの患者が主にいる病棟ということで男女混合病棟となっていた。作りは3つとも同じようで、濃厚な管理が必要な症例は、個室(と言っても2人用)が幾つかと、基本的には大部屋は6人用になっている。ここの病棟もextra bedが通路に幾つか存在していたので驚いた。Ns.stationは区切られておらず、病室につながっているのでopen spaceで広々としているので良い。
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10:00 月曜にlive surgeryのデモンストレーションopで行われた2例(PIP人工関節、wrist人工関節)の経過も見ることが出来たのはラッキーだった。PIPの方はまだ全体的に腫脹が強い感じであった。早速、OTがsplintを作っていて、リハビリ方法などを患者とDr.Tseとともに話合っていた。Wristの方は腫脹も少なく経過良好。なかなか見ることのできる症例ではなかったので画像を記念に撮らせてもらった。
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その他、手部切断再接着術後の壊死症例に対するtubed abdominal flapの症例や、肘関節脱臼骨折術後(橈骨頚部骨折あり)の橈骨頚部偽関節・橈尺骨癒合に対して、偽関節手術・橈尺骨離解・interpositional fascial flapを行った症例などを見させてもらった。いずれの症例も初期治療をしっかりと行っていれば、次の手術の難易度が上がることはないのにな~と思いながら見させてもらっていた。この症例は、術後リハの際や鎮痛用に持続腕神経叢ブロックを留置してあった。リハ前や疼痛時にフラッシュするようであった。
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10:20 Trauma teamの病棟にも患者がいたので、見させてもらった。病棟で、複雑に下肢牽引(multidirectional)を行っている症例を見つけた。大腿骨顆上骨折のようであったが、どうしてこのような方法を用いているのかは、担当医がいなかったので聞くことはできなかった。
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10:50 食堂で飲み物を買い込んで、急ぎ足で専門診の方に向かう。院内が広いので移動にも時間がかかってしまう。外来には、Dr.PuaとDr.エルウマニが待っていた。彼女は小児整形外科医であり、特にhand・micro、anomary症例に興味があるとのことで、今日の手の先天奇形専門診の見学を楽しみにしていた。
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11:30 次から次へと患児・その家族が入って来る。他にも1-2名、中堅~若手のドクターも同じ診察室(大きな部屋に4か所ほど診察スペースがある)で診察を行っていた。患児は生後間もない赤ちゃんから小学生高学年くらいまで実に幅広くやってきた。Apert症候群に伴う巨指症、多指症、合指症、先天性絞扼輪症候群、第4趾短趾症、radial club handなどなど。。。Dr.エルウマニはデジカメで写真を撮りまくっていた。そして、自分の経験した症例などを引き合いに出して、外来の忙しい中、Dr.Tseと議論したりしている。私にも自分がまとめたスライドを幾つか分けてくれた。私のもお返しにと幾つかあげたが、興味があったかどうかは定かではない。
13:30 ランチもとらずに、続けて外来を行っていた。OTやPTがここでも一緒に付いてきている訳であるが、少し時間がある時などは椅子に座って、i Phoneや携帯をいじっているのは気になった(Dr.Puaも暇そうに時々メールしたりしていることもあった)。こちらの若者は日本と同様、携帯をいじるのが大好きなようである。電車内でも殆どの若者がいじっている。それを見て、Iowaからやって来た、Dr.Brian Adamsはかなり違和感を覚えたそうである。確かにそうかも知れない。私も気をつけよう。
14:30 ようやく終了となる。こちらの患児の両親(主に母親、祖母が付いてくることが多い)は、先天奇形という予想しない出来ごとに対しても、比較的受け入れて、我々にも隠すことなく写真を撮らせてくれたりする。ウマニは、親の姿勢が素晴らしいと言っていた。フランスの両親はもっと神経質であると言っていたのが印象的だった。最後にPC Hoの留守の間、とてもお世話になったDr.Tseと記念撮影(後方に各国の言葉で手外科を意味する文字が書かれたボードがあるのが面白かった)。
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15:20 意外と時間が余ったので、今日も寄り道して帰ることにした。Hung HomというTsim Sha Tsuiの東側に位置する港に近い駅で降りた。ショートカットして歩くと、ホテルのある油麻地までは駅2つ分くらいなのだ。駅の目の前に香港理工大学があったので、こちらのキャンパスライフは如何なものだろうか?と気になったので立ち寄った。比較的女子の学生も多い(看護学部(こちらでは護理科と書く)もあるからだろう)。
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何やら選挙の様なことをしており、投票のために長蛇の列を作っていた。構内のcaféでアイスカフェラテと海苔・ツナサンドウィッチ(まずくはないが微妙な風味)を購入し遅めのランチとした。
16:00 構内をぶらついていると、中醫學(漢方:Herbal clinicと書いてある)の診療所があったりする。理系の大學にこのような診療所(近くにはリハビリなどを行う施設もあった)が併設されているのは面白いなと感心する。
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佐敦を経由して油麻地まで歩いて行く。いわゆる目抜き通りのNathan roadに出てくると、見慣れた景色となりホッとする。デパートに寄ったり、近くの公園に行ったり、最後の香港散策を楽しんだ。
16:30 ホテルのすぐ近くに天后廟という有名な伝統的中国寺院があるのを知った。ここは広場になっており、おじさんたちが群がって何やらしてる。中国将棋の様なものに興じているのだった(賭けもしている?)。平日の夕方なのに実にのどかな感じである。
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そう言えば、街中のどこを歩いていても、日本の男性のようにスーツにネクタイという姿を殆ど見なかった。見かけたのはどこかの従業員か、西洋人・日本人なのかも知れない。従って、私がスーツ+ネクタイでぶらついていたのは、今更ながらだが、とても違和感のある光景だったのかも知れない。
19:00 小腹が空いたので、Nathan roadを佐敦方向に歩いて、雰囲気の良さそうな店に入った(HKDがなくなったのでカードの使える店が良かった)。そこは客家料理の店であった。客家(ハッカ)は、台湾の美濃の近くにも住んでいた少数民族のことなので、懐かしくなったのだ。受付のおばさんにカードが使えることを確認した。また、彼女曰く、地元ではかなり人気があるそうなので試してみることにした(他の中華は少し飽きたし)。期待していた割には、値段もそこそこ高いし、最後の晩餐にしては・・・であった。そうこうして最後の晩は過ぎていった。
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